N様の金婚式は、ご主人のご相談がきっかけでした。
コロナ禍で外出が難しい時期やご家族の都合が重なり、金婚式のタイミングである結婚50年から3年が経過。それでも、記念に指輪を作って贈りたいとご相談いただきました。

金婚式の実施に向けて、約4か月をかけて準備をしました。
娘様は指輪の採寸、ご主人は指輪づくりの段取り。利用されている訪問リハビリの先生にも相談されて、当日は職員がお手伝いさせていただき、N様ご自身で染められたお気に入りの藍染のTシャツを着ていただくことになりました。

金婚式当日。予定通り、お気に入りの藍染Tシャツへ着替え、娘様のお化粧、ご自宅で付けられていたネックレスと準備を整えていただきました。時間が近づいて、居室には、ご主人と娘様、息子様。そして、施設のケアマネジャー・看護師と訪問リハビリの先生も集まりました。

準備が整い、ご主人が感謝の気持ちを伝えられます。
「いろいろと迷惑かけて来たと思うけど、それでも息子、娘を大きくしてくれてありがとう。53年、一緒にいてくれてありがとう。これからも長生きしような」
N様に優しく声をかけられ、手を取り指輪をはめます。N様は嬉しくて泣きそうな表情でご主人を見つめていました。

居室にいる全員がおふたりを見守る、優しさにあふれた感動的な瞬間でした。
職員の間でも、N様ご夫婦の話題になると「優しくて理想の夫婦だね」と話題が尽きません。