
負けず嫌いだった幼少期
生まれも育ちも波瀬(はぜ)なんです。兄弟は兄2人と弟1人がいて、私は4人兄弟の真ん中で女ひとり。1番上の兄とは7歳違うかな。男兄弟に挟まれたもんで、おままごととか女の子の遊びはあんまりせえへんくて。やから、虫捕り、コマ回し、缶蹴りとかそんなので遊んどったの。昔はプールがないでさ、水泳って言っても川で泳いでたの。学校の先生が自転車で川まで溺れてないか見に来てくれてさ、「なんともあれへんかー」って上から手を振ってもらったりして。

あとは、山の中で雨が降ると川の水がいっぺんに落ちてきて滝みたいにできているところをビシャコ(=ヒサカキ)っていう葉っぱを取って、それを折って器用にお尻の下に引いて滑るの。何でも好きなように遊んでいたね。
男の子の友達も多くて、なにか勝負をしたときに、負けたらやっぱり腹が立って「男の子に負けたことない」って言うのが、口癖やったなあ。負けず嫌いなんかなあ。負けず嫌いやって自分では思わんけど。(笑)

兄から引き継いだ黒のランドセル
ランドセルって、私らが小さい時は女の子が赤・男の子が黒っていうのが主流やったんやけど、2番目の兄が小学校に上がる前に肺炎で亡くなってな。黒のランドセルを買ってあったんやけど、新(あら)のままであったから、私は赤いのを買わんと兄のを引き継いで、黒のランドセルを使ってたんやわ。
黒のランドセルは気に入っていたから、誰かに「女の子やのに黒持つなんて」とか言われたりすると、それにちょっと腹が立ったり。
やから、娘にも「見た目とか気にせず、持ちたいものを持ちな。私なんか黒のランドセルやったけど何も恥ずかしいこともなかったし、平気やった」って言ったりしたこともあったなあ。
娘が泣かされて帰って来ると「泣かして来い」って言ったりとか、ちょっと男っぽい教育してたんかな。
変わらぬ風景と受け継がれる波瀬の味
昔と今と、景色はあまり変わらんな。ただ、道が全部広くなって車がよく通るようになったかなあ。昔はな、ここらへんにお店屋さんが沢山あったんやけど、もう今はほとんどないんよ。唯一残ってるのが、羊羹を売っているお店やな。

大昔から受け継がれている波瀬特有の羊羹があってな。お刺身に見立てた羊羹を使った「羊羹寿司」っていうのが波瀬特有の料理であったんやわ。
あとは、波瀬の味って言ったら味ご飯かな。味ご飯には大体鶏肉とか使うと思うけど、この辺では、牛肉を使って炊くのよ。やから、味がちょっと甘いめ。波瀬の人たちはみんな甘いめが好きで、他の地域の人には珍しいってよく言われるし、独特なんかもな。

「楽しく生きる」をモットーに
私らの時代は、小さい時から一緒になる人が決まってて、好き嫌いっていうのやなしに、親が決めてするような結婚やったな。
旦那さんとは波乱万丈というのはなくて、友達からの延長。小さい時からずっと仲良くしていたから、親のこと・兄弟のことみんな知っているし。何もかもが全く知らんとこ嫁いだわけじゃないで、そんなに新しいこともないし、結婚したっていう気持ちもないぐらい。そういう珍しいタイプの結婚だったかな。
その旦那さんが亡くなった今、一番私の楽しみなことは好きなアイドルを見る事やなあ。一日中、暇があったら朝から寝るまでずっとDVDとかを見てるんや。少し前にちょっと病気をして、手術をしてもらってる間もずっと好きなアイドル(Kis-My-Ft2)の音楽をかけてもらったくらい。
80歳を超えてからはなぁ、もう楽しいことしかせん、嫌なことはもうせんように決めたんや。人生楽しいことばっかりで、顔はずっと笑っとれるくらい。楽しいことの方がええもんね。好きなものに囲まれて、楽しく生きるのが一番やなあって思うな。


主に新卒担当をしている新卒3年目です❀
好きなことは旅行・ライブに行くこと・銭湯に行くこと・野球観戦と休日はアクティブに動いています!☆彡



